子供が生まれた後、よく耳にする「初節句」という言葉について説明します。
この伝統的な行事はどういった意味を持っているのでしょうか?
また、男の子と女の子はそれぞれ初節句をどのように祝うのでしょうか?
今回は、初節句の詳細について分かりやすく解説します。
初節句の読み方と意味
「初節句」の読み方は一般的に「はつぜっく」とされますが、「はつのせっく」と発音する人もいます。
「はつせっく」とは言われません。
節句は季節の変わり目に行われる邪気払いの儀式で、日本では古くから季節の変わり目が邪気が入り込みやすい時期とされてきました。
このため、神様への供物や、無病息災、豊作、子孫繁栄を祈る行事が行われます。
年に5回ある節句は以下の通りで、「五節句」と総称されています。
– 上巳の節句(3月3日)
– 端午の節句(5月5日)
– 七夕の節句(7月7日)
– 重陽の節句(9月9日)
五節句の中で、子供に関連するのは上巳の節句(桃の節句、女の子の節句)と端午の節句(菖蒲の節句、男の子の節句)です。
女の子の初節句のお祝い方法について
例えば、2024年3月20日に生まれた女の子の場合、2025年の3月3日が初節句になります。この時、ひな人形を飾るのが一般的です。
ひな人形は、女の子の誕生と健康な成長を祝福するために設置されます。また、これらの人形は災難や不運を女の子に代わって引き受ける役割も果たします。ひな人形は、普通、祖父母が赤ちゃんへの贈り物として贈ることが多いです。
過去には、女の子が結婚して実家から離れることが多かったため、母方の祖父母がひな人形を購入して、娘の新しい家庭へ持って行くことが一般的でした。現在では、ひな人形を贈るのが父方か母方かは家庭によって異なります。
男の子の初節句のお祝い方法
例えば、2024年6月1日に生まれた男の子は、2025年の5月5日に初節句を迎えることになります。この際、一般的には五月人形やこいのぼりを飾ります。
五月人形は男の子の健やかな成長と幸福を願い、災いから身を守る目的で飾られます。兜や鎧、弓矢、張子の虎、金太郎などが含まれます。こいのぼりは、空高く泳ぐ姿で子供たちの成長と健康を象徴しています。
これらはしばしば祖父母からの贈り物として選ばれ、特に母方の祖父母が贈ることが多かった伝統ですが、現代ではどちらの祖父母が贈るかは家庭によって異なります。お祝いの食べ物として、ちまき、柏餅、筍、そして出世魚としてのスズキやブリが一般的で、これらは子供の成長や出世を願って選ばれます。
初節句のタイミングとお祝いの方法
初節句はいつ行うのが適切か?
初節句とは、生まれてから最初に迎える節句のことを指します。初節句を行う時期は、その年にも翌年にも可能です。
生まれた翌年に初節句を行う場合
– 女の子は、3月3日以降に生まれた場合に翌年に初節句を行います。
– 男の子は、5月5日以降に生まれた場合に翌年に初節句を行います。
生まれたばかりで節句が近い場合は、通常、次の年に初節句を行います。これには次のような理由があります。
– 最初のお正月が終わってから初節句を行うため。
– 生後三ヶ月が経過してから初節句を行うことが多いため。
– お宮参りを先に済ませた後に初節句を迎えるのが一般的です。
お宮参りは、生後一ヶ月を無事に迎えたことを神様に感謝し報告する行事で、「初宮参り」や「初宮詣」とも呼ばれます。地域や家庭によって慣習が異なるため、行う前に確認することが大切です。
生まれた年に初節句を行う場合
– 女の子の場合、桃の節句(3月3日)が対象で、1月1日から3月2日までに生まれた場合がこれに該当します。
– 男の子の場合、端午の節句(5月5日)が対象で、1月1日から5月4日までに生まれた場合がこれに該当します。
まとめ
初節句のお祝いには、ちらし寿司、ハマグリのお吸い物、ひなあられ、菱餅(ひしもち)、白酒などが用意されます。
初節句の祝いでは、通常、両親、赤ちゃん、祖父母、親戚が集まります。お祝いの方法は家庭によってさまざまで、多くの場合は食事会が開かれます。
これは自宅で行われることも、レストランや料亭で行われることもあります。
地域や家庭によっては、近隣の人々を招いて盛大にお祝いすることもあります。
このように、初節句は赤ちゃんにとって初めての大切な節句であり、家族にとってもその成長と健康を祝う特別な日です。
初節句が過ぎた後も、毎年同じ日に節句を祝い、成長の記録を写真として残していくのがおすすめです。