ひな祭りに欠かせないお雛様のパートナー、
お内裏様の帽子の名称をご存じですか？
3月が近づき、ひな祭りの準備で忙しい季節。
雛人形の飾り付けにも手が忙しいですよね。
飾り付け中、子供たちが「お内裏様の帽子の名前って何？」と
尋ねることがありますよね。
もし、お内裏様の帽子の名称を知らない場合、
次回同じ質問があったときに答えられるように、
その名前を覚えておきましょう。
お内裏様の帽子の名前とは？
お内裏様がかぶっている帽子は
「冠（かんむり）」と呼ばれます。
お内裏様は天皇を模した人形で、その帽子は
「立纓（りゅうえい）」という特別な冠。
これは天皇だけが被ることが許されたもので、
身分の高さを象徴しています。
江戸時代に雛人形の文化が広まったため、
その時代の天皇の帽子がモデルになったんです。
お内裏様の帽子についての誤解
お内裏様の帽子である「冠」ですが、時に
「烏帽子（えぼし）」と間違われることがあります。
「烏帽子」は、平安時代から公家や成人男性が
日常や祭典で被っていた帽子。
一方でお内裏様の帽子は、見た目が異なります。
しかし、公家や貴族の象徴として
「烏帽子」が強く印象づけられているため、
子供向けアニメなどで見る平安貴族が
烏帽子を被っている姿から、「貴族＝烏帽子」
という誤解が生じやすいのです。
その結果、お内裏様の帽子も「烏帽子」と
勘違いされることがあるんですね。
ひな祭りの時期に、お内裏様の帽子の正式な名称と
その背景を理解しておくと、子どもたちへの
教育的な話題にもなります。
お内裏様の帽子が持つ特別な意味とは？
ひな祭りで飾られる雛人形は、子どもたちの健やかな成長と
長寿を願って枕元に置かれたのが始まりです。
平安時代、子どもたちが楽しんでいた「ひいな遊び」が
美しい人形の飾り付けに発展し、雛人形が
豪華に装飾されるようになりました。
雛飾りは、天皇と皇后の結婚式を模しており、
女の子に幸福な結婚を願う意味が込められています。
お内裏様は、皇族が身につける格式高い
「束帯衣装（そくたいいしょう）」を着用しています。
この衣装は、唐の時代の中国の服飾が日本に伝わり、
独自の発展を遂げたものです。
お内裏様の帽子は「冠（かんむり）」と呼ばれ、
朝廷や重要な行事に出席する際に着用される特別な帽子です。
烏帽子（えぼし）とは異なる冠
お内裏様が着用する冠は、日常的に被る烏帽子とは異なります。
冠には「纓（えい）」という羽のように立つ飾りがあり、
お内裏様がつけるのは最高位の天皇専用の
「立纓（りゅうえい）」です。
これらの装飾は雛飾りにおいて重要な意味を持ちます。
お内裏様の衣装とアクセサリー
お内裏様の衣装にはそれぞれ意味があり、
上着は「縫腋袍（ほうえきのほう）」と言い、
丸い襟に横布が付いた服です。
重ね着する袴の表側は「表袴（おもてばかま）」と呼ばれます。
腰に巻かれる革製の帯は「石帯」と言います。
持ち物の意味
お内裏様が持つ「笏（しゃく）」は、細長い板で、
威厳を示すための正装のアクセサリーです。
また、「飾剣（かざたち）」あるいは
「太刀（たち）」は刃のない儀式用の剣で、
正装時には「平緒（ひらお）」という細い帯で腰に差します。
「巾子（こじ）」は冠の上にあり、
ちょんまげを収めるために用いられ、
冠の横から飛び出す棒状の「笄（こうがい）」は
ちょんまげと冠を固定するために使われます。
お内裏様の衣装やアクセサリーには、
それぞれの正式な名称と着用方法があり、
特別な意味が込められているのです。
お雛様の衣装とアクセサリーに関して
お雛様が着用している衣装について詳しく見てみましょう。
お雛様の衣装は「五衣唐衣裳（いつつぎぬからきぬも）」と称され、
これは「五衣」と「唐衣」と「裳」で構成されています。
「五衣」とは、表衣（うわぎ）、打衣（うちぎぬ）、
袿（うちき）、単衣（ひとえぎぬ）、袴（はかま）を指し、
これらは平安時代以降の女性の正装として用いられ、
「十二単（じゅうにひとえ）」とも呼ばれていました。
お雛様の髪飾りとアクセサリー
お雛様が身に着ける髪飾りには、「平額（ひらびたい）」
または「釵子（さいし）」があります。
これらはティアラのような金属の板で、
平安時代の女性が額櫛（ひたいぐし）と組み合わせ、
大垂髪（おおすべらかし）というヘアスタイルを
作成するのに使われました。
また、重要なアクセサリーとして「桧扇（ひおうぎ）」があります。
これは桧の薄板で作られた扇子で、
重要なメモを挟んだり、顔を隠すのに
使われたりしていました。
お内裏様の帽子の名前まとめ
続いて、お内裏様が被る帽子についてです。
お内裏様が被る帽子は「冠（かんむり）」と呼ばれています。
この情報を知っておけば、お内裏様の帽子に関する質問にも
正確に答えることができますね。
お内裏様の帽子の正式名称が「冠」であることを
覚えておきましょう。
