誰かが病院に滞在している際に、
どのようにのし袋を準備するのが
ベストでしょうか？
名前や金額の記入方法は？
また、夫婦やグループで共同で贈る場合に
気をつけるべきポイントはありますか？
これらの疑問に答えていきます。
目上の人への配慮
目上の人や上司が入院している際には、
通常、現金を直接渡すことは避けられます。
これには以下のような理由があります。
– 相手が経済的に苦労していると
誤解される恐れがある
– 贈り物を選ぶべきなのに、
その選択を相手に委ねることになる
しかしながら、
相手が何を必要としているのか不明な場合や、
現金が最も有効に使えると
判断される場合もあります。
そういった際には、「御見舞」ではなく、
「御伺」や「御伺い」といった表現を
のし袋に用います。
そして、「何が最適か考えた結果、
このような形でご理解いただければと思います…」
といった一文を添えることで、
より丁寧な対応を示すことができます。
夫婦でお見舞いを贈る際の名前の記載
夫婦で共にお見舞いを贈る場合、
どちらの名前を記載するべきか
迷うことがあります。
特に、贈る相手が妻の親族である場合、
夫の名前だけでは相手に
伝わらないかもしれません。
通常は、家庭の主と見なされる
夫の名前を記入するのが一般的です。
これは、伝統的に家族単位で行われる
社会的行事に沿ったものです。
しかし、相手に夫の名前が通じない場合は、
妻の名前のみを記載するのも一つの方法です。
職場や友人グループでお見舞いを贈る際
職場や友人グループからお見舞いを贈る場合、
複数人の名前をどう記載するかは、
参加人数に応じて変わります。
– **友人同士の場合：**
同格の友人同士で贈る場合は、
五十音順で記載すると、
誰から贈られたかが明確になります。
のし袋に名前を記載する際は、
状況や参加人数に合わせた方法を
選ぶことが重要です。
– **2人の場合：**
2人で贈る場合は、右側に年齢が上
または地位が高い人の名前を記載します。
– **3人の場合：**
3人で贈る場合は、最も年長
または地位が高い人を中央に、
残りの2人をそれに続けて左側に記載します。
ただし、これだと名前が左に偏るため、
見栄えを良くするために最近では
名前が中央にくるように
調整する方法が普及しています。
– **4人以上の場合：**
名前のスペースには限りがありますから、
4人以上の場合は代表者の名前を中央に記載し、
横に「外一同」とすることが一般的です。
また、「〇〇一同」
と記載する方法もありますが、
「有志一同」とすると具体的に
誰から贈られたかがわかりにくくなるため、
名前を別紙に書いて同封することを推奨します。
この場合も、年長者や地位が高い人を
右に記載します。
入院見舞い用のし袋の記入法
のし袋に書くべきこととして
最初に挙げられるのは、
贈り物の目的を示す言葉です。
これはのし袋の最上部に記入します。
通常、「御見舞」や「お見舞」が用いられます。
ただし、「お見舞い」という表現は
避けた方が良いとされています。
その理由は、不吉な印象を与える
可能性があるからです。
ただし、この点に拘らない人もいるため、
場合によっては判断が分かれるかもしれません。
お見舞い用金封の金額の表記方法
お見舞いに贈る金封で、
金額の表記はどのように行えば適切か、
特に中袋を利用する場合の
正しい方法を紹介します。
金封の中袋には、金額を表に記し、
裏面の左下には贈る人の住所と名前を入れます。
この住所記入は、相手が退院後に
感謝の意を伝える際に必要となるためです。
金額を記入する際には、
伝統的な旧漢数字を使用し、
その前に「金」という文字を加えます。
この「金」の文字を入れるのは、
金額が後から書き換えられるのを防ぐためです。
例：
– 「金五千円」を「金伍阡円」
– 「金一万円」を「金壱萬円」として記載します。
「也」について
以前は、高額な金額の後に
「也」を付ける習慣がありましたが、
これは金額の末尾に更なる小さな単位が
加えられないようにするためのものです。
現代ではこれらの単位を用いないため、
金額の書き換えの懸念が低く、
「也」の記載は不要となります。
中袋が無いタイプの封筒を使用する場合は、
表には表書きと氏名、
裏には住所と金額を書きます。
封筒を通して現金が見えることがあるため、
現金を白い紙で包んで
封筒に入れると良いでしょう。
使用する旧漢数字
– 1は「壱」
– 2は「弐」
– 3は「参」
– 5は「伍」（「五」とも可）
– 7は「七」
– 8は「八」
– 10は「拾」
– 万は「萬」
– 円は「圓」（「円」とも可）
結論
お見舞い金封の金額表記についての
ガイドラインをご案内しました。
職場などで贈る場合は、個人だけでなく
チームで準備を進めるとスムーズです。
何より大切なのは、相手の早い回復を
願う気持ちを忘れずにいることです。
お見舞い金の準備は、
その気持ちを形にするための一つの手段です。
