「雛人形はいつから飾ればいいの？」
「雛祭りが終わったら、すぐに片付けた方がいいの？」
私の家では、子供の頃から雛祭りの少し前に雛人形を飾る習慣がありました。
特に決まった日に拘ることはありませんでした。
でも、調べてみると、飾る日には様々な考え方があることが分かりました。
いくつかの基準があるので、その中から選んでみてください。「大安に飾るのが良く、仏滅は避けた方がいい」と言われていますが、実は仏滅でも飾ることは可能です。
状況に合わせた飾る日の選び方
– 縁起を気にしない場合：雛祭りの1週間前か節分が過ぎてから
– 縁起を担ぎたい時：大安の日
雛人形を飾る日は地域によって異なります。地域の風習に従うのが一番ですが、分からない場合は上記のガイドラインを参考にしてください。
どの場合でも、「一夜飾り」（雛祭りの前日に飾ること）は避けるべきです。その理由は、お葬式で「一夜飾り」とされているため、同じことをすると縁起が悪いとされているからです。
雛人形を飾るベストな4つのタイミング
大安の日
六曜の中で「大安」は特に吉日とされています。
特に縁起を担ぎたい場合は、大安の日に飾るのが適しています。
2024年2月の大安は、2月3日（土）、9日（金）、14日（水）、20日（火）、26日（月）になります。手帳やカレンダーで大安の日を確認し、スケジュールに合う日を選ぶと良いでしょう。
他の六曜の日でも、時間帯によって吉時が存在します。
たとえば、大安は終日が吉ですが、友引は昼間が凶で、午前・夕方・夜は吉です。
六曜を参考にして雛人形を飾る日を選ぶのも良い方法です。
仏滅は通常縁起が悪いとされていますが、雛人形に関しては意外に適していることもあります。
雨水（うすい）の日
雨水は二十四節気の一つで、雪が雨に変わる時期を指します。この時期は、雪が溶け始めて春の訪れを感じさせます。
『暦便覧』には「陽気が地上に現れ、雪氷が溶けて雨水となる」との記載があります。
実際には積雪が最も多い時期であり、寒さが次第に和らいでいく頃合いです。
雨水の日に雛人形を飾ると、安産や子宝、結婚の祈願と結びつけられ、「良縁に恵まれる」とも言われています。
2024年の雨水の日は2月19日です。
立春の翌日から
立春は、暦の上で春が始まる日とされています。
2月の上旬にあたり、雛祭りの約1ヶ月前のため、この時期に飾ると「雛祭りが近づいてきた」という気持ちになります。
立春がいつか分からない場合は、節分の次の日と覚えておくと良いでしょう。
雛祭りの1週間前
これは縁起を担ぐわけではなく、「そろそろ雛祭りの準備をしよう」という理由から飾り始めることが多いです。
ただし、「一夜飾り」は避けるべきです。
「雛人形を飾る時間帯について」
雛人形を飾る時間帯は、六曜を考慮することもできますが、より重要なのは実用的な側面です。
雛人形を設置するには多くの細かいパーツが含まれ、時間がかかることが多いため、急がずに飾り付けを行うためには、午前中から始めることが望ましいです。
夜遅くに始めると、作業が長引き翌日に持ち越す可能性があります。
「仏滅の日に雛人形を飾っても問題ないでしょうか？」
仏滅は日本の暦の一部である六曜の中の一つです。
これは吉凶を判断する際に使われ、仏滅は「凶日」とされ、伝統的には避けるべき日とされています。
しかし、仏滅には「物滅」という別の意味もあります。
これは「古いものが終わり新しい始まりがある日」という意味を持ちます。
雛人形は女の子の不幸や災害を取り除く役割があると言われているため、新しい始まりの象徴として仏滅に飾ることは意味深い行為と言えます。
また、雛人形は元々川に流す風習があり、仏滅に飾ることが適しているとも考えられます。
ただし、仏滅を忌む文化的背景を持つ人もいるので、そういった人がいる場合は、縁起を担いで別の日に飾るべきかもしれません。
雛人形の片づけ時期について
雛人形を片づける具体的な日付は特に定められていませんが、通常、ひな祭りが終わった後は長く飾っておくことは避けた方がよいとされています。
ひな祭りは季節の変わり目を祝う行事で、桃の節句を過ぎた後に雛人形を長期間出しておくのは推奨されていません。
雛人形を片づける適切なタイミングとしては、ひな祭り終了後の約2週間以内が一般的です。
例えば、3月3日のひな祭りが終わったら、3月中旬までに片づけるのが普通です。
旧暦に従う家庭では4月中旬（旧暦の4月3日）まで飾ることもありますし、啓蟄を片づけの目安にする方法もあります。
啓蟄とは何か？
啓蟄は「冬眠していた虫が土から出てくる日」とされ、二十四節気の一つです。
この日は雨水の後に来る時期で、地面が温まり虫たちが土から出てくる時期を指します。
『暦便覧』ではこの時期の特徴が詳細に記されています。
啓蟄の日は2087年までは毎年3月5日か3月6日とされており、2024年では3月5日に当たります。
ひな祭りが終わった後に啓蟄が来るため、雛人形を片づけるのに適した時期と言えます。
雛人形の片づけにおける注意点
雛人形の片づけは、晴れた日に行うのが望ましいです。雨の日は湿度が高くなり、カビや害虫の発生を引き起こす原因になります。
特に絹を使った雛人形は、カビや害虫が付着しやすいため、乾燥剤の使用をお勧めします。
雛人形の片付けと結婚の時期に関する言い伝え
「雛人形を早く片付けないと結婚が遅れる」という言い伝えが存在します。
この言い伝えは、雛人形の片付けを怠ることが「だらしなさ」を象徴し、それが結婚にも悪影響を与えるという考え方に基づいています。
ただし、この言い伝えは雛人形が直接的な害をもたらすわけではなく、むしろ怠慢な行動が問題視されているのです。
雛人形を長期間放置すると、ホコリをかぶるリスクがあり、それが不吉なことと結びつけられることもあります。
それでも、雛人形をもう少し楽しむためにしばらく飾っておくことには問題ありません。
雛人形の飾り付け時期についてまとめ
例えば、一部の地域ではお正月が終わった直後から雛人形を飾り始める習慣があります。
ひな祭りの伝統は地域によって異なるので、ここで紹介する情報は一つの参考例としてご覧ください。
雨水や啓蟄のような特定の日を雛人形を飾る基準にする方法もありますが、これらは一般的にはあまり知られていないかもしれません。
雛人形を飾ることの重要性は、子供たちの健やかな成長を願う気持ちにあります。
縁起を過度に心配する必要はありませんが、自分たちが納得できる日に飾るのが最も良いでしょう。
ひな祭りの起源や、ひな祭りに用意する食べ物についての詳細は別のページで紹介されていますので、何を準備すれば良いかについての情報はそちらで確認してください。
